理事長メッセージ

2023年度 スローガン

変革
学び、挑戦、成長する組織へ

(一社)五泉阿賀青年会議所
理事長(第56代)  髙橋 眞也

【はじめに】

 私は、令和2年12月に入会をし、在籍期間が短い中での理事長就任となります。これは、現在五泉青年会議所が置かれている状況を表しているのではないでしょうか。会員数減少、事業負担増加、会員の多様化などさまざまな課題がある中で私が就任することとなりました。

 これを機に、改めてJCとは何か、まちづくりとは何か、持続可能な地域とは何か、JCを通じて一緒に学び、会員がJCに入会して本当に良かったと思える組織づくりに取り組みます。自分達が本当に楽しめる組織でなければ拡大などありえません。

 まずは自分達に何ができるのか、何をしたいのか、どうするべきなのかを真剣に対話し、これからの五泉阿賀青年会議所を共につくり上げていきましょう。その上で、現在の日本が置かれている社会的な状況や、地域社会への貢献など考えていくべきではないでしょうか。

 変革を行うことで学びを活かして挑戦し、そこから得た成長を仲間と共有できる。自己実現のために事業を行う。そんな理想的な五泉阿賀青年会議所にしていきます。

【新しいJC像を作ろう】

 五泉阿賀青年会議所は、本年度会員数12名でのスタートとなります。会員数の減少は全国的な課題でもありますが、JCという組織の持続可能性の低下が問題だと考えます。JCという組織の在り方を私たちで再考し、残すべきもの変えるべきものを対話の中から見つけ、60周年を無事に迎えられるよう努力していきます。

 そのためにも、メンバ一がJC活動を通じて、成長を実感できる組織をつくることが大前提となります。しかし、これにはメンバー全員の協力が不可欠です。対話を行い、新しい五泉阿賀青年会議所をつくり上げていきます。

 私たちのまちの課題を考えるにはまず、私たちのまちを愛することが必要だと考えます。そしてまちに住む方々の声に耳を傾ければ、私たちのすべきことが明確になるはずです。どんな社会情勢においても、私たちが様々な垣根を越えて連携し運動を起こすことで、まちに住む人々の意識が変わり希望を見出すことにつながります。

 この様な意識をメンバーひとりひとりが当事者意識をもって行動すれば五泉青年会議所がより魅力的な組織となり、それが暗闇を照らす一筋の光となると考えます。

【本年度(2023年度)の事業に対する考え方】

 本年度の事業は、一委員会制で行います。役割分担をしっかりとし、できる限り不明瞭な事務作業は減らしていきます。ただし、人数が少ない中、過去と同じ組織体制で事業を行うと、特定の誰かに負担がかかりすぎてしまいます。組織体制を改め、事業のやり方を工夫するなど、スムーズな事業運営ができるよう変革をしていきます。

 そのためには、メンバーの中での助け合いはもちろんのこと、外部団体とのしっかりとした協力体制をつくり上げていく必要があります。そして、一人で抱え込まず、気軽に協力をお願いできるようなフラットな組織作りをしていきます。また、新しい事業にチャレンジするメンバーがいれば積極的に挑戦をしていきましょう。そのためにも今まで以上に普段から学び、研鑽できる機会を提供していきます。

【青少年育成】

 五泉青年会議所では、長年わんぱく相撲を青少年育成事業として取り組んできました。わんぱく相撲は、子供達が礼儀と礼節を学ぶ場です。また、子ども達の真剣な姿には誰もが魅せられ、感動させられます。

 昨年度は、男子女子ともに全国大会出場という素晴らしい結果を残してくれました。メンバーが減少傾向にある中でも、わんぱく相撲を継続していくために運営体制の見直しを行い、外部団体との連携も検討しながら、持続可能性の高い事業づくりを進め、子ども達が熱い夢や大きな目標を持てるような事業をしっかりと行って参ります。

【55周年を迎えるにあたり】

 今年度、五泉青年会議所は55周年を迎えます。また名称変更を行い、五泉阿賀青年会議所となる記念すべき年となります。周年事業は、記念式典を行うことが目的ではなく、周年事業を行うことで、断続的になりやすい地域のパートナーとの関係性維持や、中長期の方向性が曖昧になるというデメリットを解消することが目的です。

 55周年という節目、そして、五泉阿賀青年会議所としての新たなスタートとなる事業として、ふさわしいものをつくり上げていきます。

【これからのまちづくり】

 まちづくりというと、自治体がやるものと考えてしまいがちですが、社会全体が大切だと考えます。公共的な価値を保存し、それをサービスとして提供するのはなにも自治体だけとは限りません。昔であれば、そうしたものは家族や共同体のなかにおいて、さまざまな儀礼や風習のなかで継承され保持されていました。社会やコミュニティ全体で「公共的価値」が守られてきたのです。

 ところが近代化によって、そうした血縁地縁に基づく共同体が壊れていき、社会にとって大切な価値を守っていく方法も、徐々に変わっていくこととなりました。まちづくりを誰がどう担い、どのようにすれば持続可能なかたちでみんなが大切に思っている価値を守り、育てていくことができるのかが、いま新たに世界中で大きな議論の的となっています。

 人口減少社会におけるこれからのまちづくりとして、さまざまな場所で当事者意識の向上と、官民連携の推進や共創など、今までのやり方を変化させ、新しい価値を生み出すことが、より重要視されるようになってきました。持続可能な地域を生み出すために、市民一人ひとりが、主体性を持ってまちに関わっていく必要性があります。そして、五泉阿賀青年会議所のメンバーは、これからのまちづくりを担うリーダーとして、率先して学び行動をすることで、変革の起点となっていきます。

【おわりに】

 本年度は、ベテランメンバーが多数抜け、少人数で在籍年数の浅いメンバーの割合が多くなります。事業を行う上では、一人あたりの負担が増すことや、例会への参加人数が少なくなりやすいなど、運営が難しい場面もあるかと思います。しかし、反対に考えれば、人数が少ないことで、柔軟で新しいことにチャレンジをしやすい時でもあります。そのためにも自ら学び、挑戦することで、自分自身の成長につなげていきましょう。

 JCは理事長のための組織ではなく、メンバーのための組織です。メンバーの自己実現をサポートする組織であることが、JCの存在価値を高め、地域の主人公であるメンバーの活躍が、最終的に持続可能な地域をつくり上げることになると信じています。メンバーと地域のためのJCを作ることをお約束するとともに、達成のための協力をお願いして、本年度の所信とします。